例えば、山形大学の山形県以外の地域の入学者はどのくらいかご存じですか。

学部によって違いますが約6~7割以上は県外の方です。理学部に至っては今年は82%が県外の方です(山形大学HPより)。県内の進学高校においても出身地域は都市部が多くなっています。もちろん都市部以外の学校の先生方も一生懸命です。それ以上に子どもたちも学習にまじめに取り組んでいます。

 しかし、人口を加味しても都市部と地方の格差を感じます。何が原因なのでしょうか。

 また、進学を主にした高校や有名大学の入学者を見れば、残念ながら「学力の地域格差」を強く感じます。同時に、「進学格差」も感じます。

具体的に考えれば

「一生懸命に勉強しているのに、なかなか成績が上がらない。やる気はあるけどどうしたらよいかわからない。」ということではないでしょうか。

その大きな理由の一つとして、学校では「到達度の試験」受験では「競争試験」ということが考えられます。

学校の先生もがんばって「わかる授業」を目指し、研究しながら授業をしています。学校の勉強が一番大事と言うことは当然ですが、「わからせる」から「できる」すなわち「到達度」から「競争試験」のギャップの指導まではなかなか手が回らないのが実情です。

 特に地方ではそのギャップを埋める機会が少なく、がんばっているのに思うように実力を出し切れていない生徒が多くいます。そのことが学力の地域格差の原因の一つにもなっています。教職経験者経験者だからこそ、そのことを考え、なんとかしなくてはという思いを強く持っています。学校ではなかなか手が回らない「わかる」を「できる」。「がんばっているのに思うように力を発揮できない」子どものために本研究所を設立しました。